苦しいよ、辛いよ、って胸から白い蛆虫を取り出すように、嗚咽に流した。
排水口がつまる。
ゴボゴボと、音にもならない未完成であるそれは、渦も巻かずに吐露された全てを飲み込む。
ゴボゴボ。ゴボゴボ。
血を吐くような脱力感と、背筋に鉄の棒を突き刺したような、痺れ。
胸をかきむしりたいが、生憎皮と骨でなりたっている場にはかきだすべき肉がない。
蛆虫が蠢いて体内をかき回す感覚は足の先から先からと、体を蝕み停滞する。
停滞されるのは都合に悪い。
足の先から、皮肉に奪われていく自由に、ただ解放された脳みそだけが行き場を失い坂道を転がり落ちる。
涙の意味さえなくしたの。
吐露吐露吐露吐露吐露吐露。
挙げ句の未来に見えたのは、体を蝕む自身の姿。
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