忍者ブログ
日常を綴りながら灰色楽団とバジル君へ愛を捧げる同人日記です。時折生物注意。
[460]  [459]  [458]  [456]  [455]  [454]  [453]  [452]  [451]  [450]  [449
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


私はいつものように窓から外を眺めていた。
冷たい風が部屋へと入る。
涼しい。
髪が、揺れた。

「へくち!」

思わずくしゃみを一つする。
さて、誰か私の噂でもしているのだろうか。
そんなことを思っていると突然ガシャンという音が響いた。
何事かと振り向けば、そこにはドアの前で硬直しているモンブランがいる。
ああ、折角作ったモンブランがぐしゃぐしゃになって床で死んでいる。
私はため息を零した。

「掃除」
「ジョー、ジョー」
「何?」
「ジョーが、女の子みたいなくしゃみした!」
「馬鹿」

私が女の子で悪いか。
驚くモンブランに、私は平然と返す。
へくち。
またくしゃみが出た。
くしゃみがこれで二回目。
通算すれば、良い噂を誰かがしているということになる。
そんなことを思っていると、モンブランがおもむろにしゃがみこんだ。
どうやら、私の言葉に従い掃除をしているようだった。

「いや、ジョーが…女の子」
「悪い?」
「ううん。可愛い」

ならば、何故言う。
そんなことを思いながら、私はくしゃみをまた一つ。二つ。
さて、四つになったらもう噂なんてわからない。
私はふと外を見た。
やはり、冷たい風が吹いていた。
それにしても、何故こんなに寒いのだろうか。

「うーん。でも、どうしようかな?」
「何が?」
「ジョー、朝から何も食べて無いよ?」
「ああ、そういえば。そうね」
「だから、モンブラン作ったんだけどなあ」
「潰れたわね」
「残念。しかも、今ではゴミ箱の中だ」
「他には?」
「予備はあるよ。コンとコロちゃんの分」
「コンの貰う」
「遠慮ないの、好き」
「そう」

私は苦笑した。
モンブランは早速、と言うようにお盆を持って退室していく。
それを見て、私はまたくしゃみをした。
そろそろ、冷たい風も凍りつくようなものになる。
その前に風邪を治そうと、私はとりあえず窓を閉めた。

―――
たまにはオリジナルオンリーで。

PR


この記事にコメントする
name
title
color
mail
URL
comment
PASS   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー 
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
最新記事 
(02/03)
(01/29)
(01/28)
(01/19)
(01/18)
プロフィール
想藍歌:
バジル君と灰色が大好きです。
灰色について語っている時は無視してあげてください。お願いします。
詳しくはこちらの前略プロフにて。
最新コメント
[11/17 想]
[11/16 茉]
[07/28 想]
カウンター
アクセス解析


忍者ブログ [PR]